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2015年5月12日

拡大するワイン特区。いっそのこと、醸造免許取得基準を緩和すればいいのに。

村山智一です。

ある国産ワイン産地で、

複数の自治体が広域のワイン特区を設立するとか。

拡大するワイン特区。いっそのこと、醸造免許取得基準を緩和すればいいのに。

どうせなら、日本全体で特区化すればいいのに。

 

醸造免許取得にあたって、ロットの問題がある。

最低でも年間6キロ(6,000リットル)のワインを作らんといかん。

これをクリアするための設備投資を考えると、

資本力に乏しい小さな企業、または家族経営の農家、新規就農者がワイン造りに夢を抱いても、

なかなかチャレンジは難しい。

そこで「ワイン特区」なるもので、

このロットを緩和(年間2キロ:2,000リットル)するという。

 

ワインを造りたいを夢を持った人が、チャレンジしやすくなるのは良いこと!

 

だけど、ちょっときになる点もある。

とある地方の特区化の動きを取り上げた新聞記事があった。

すでにワイン特区として認定されている地域と地域を連携させ、

広域なワイン特区をつくる、とのこと。

ん???広域なワイン特区???

さらに、

「これが実現すれば、例えば天候不良等でブドウが不作の年でも、原料調達区域が広がり、ワイナリー経営の安定化につながる」とあった。

 

わかるけど・・・

そしたら、日本中で特区化すれば良い。

この記事、

優秀なMerlotが造られるという地域を取り上げたものだが、

そんなに美味しくないよ、そのらのMerlot。

 

活性化には、そんな「まとめ」かたではなく、多様化が重要だと感じる。

たとえば経営に苦しい農家なら、なおさら。現状を分析し、掘り下げ、戦略的にいかないと。

 

ニューワールドで面白いところでいえば、AUワイン。

そこは大小様々なワイナリーが点在し、

たとえばYarraバレーなんかは、環境や面積も能登半島に似た半島だが、

特区化でどうたら・・・という取り組みではなく、

醸造所はそれぞれのテロワールを強く意識した展開をしていたり、

隣接するカフェは、その地域の特徴をもったワインを活かした独自のメニュー展開を、

また周辺農家(野菜、果樹、とうぜん醸造用ぶどうも)は、それぞれのアイディアを出し農産加工品へ商品展開したり。

この多様化がおもしろいな、と。

それを紡いだYarraでのツアーは最高だった。

 

まとまる前に、もうちょっとだけ考えようぜ〜。

しんどいならなおさら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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